一級建築士製図試験用語集

一級建築士設計製図試験について基礎知識とその用語を解説します。

屋外施設とその他の施設の違いと考え方

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駐車場はどこまで床面積に入るのか。


皆さんは「屋外施設」と「その他の施設」の違いがわかりますか?

製図試験は、外部空間は「屋外施設」として出題されてきました。

その際、ピロティとか建築物の下部に当たる部分は、屋外施設の対象外としてきた経緯があります。つまり、ピロティ下部は、屋外施設面積に含めない、というものです。

 

ところが平成21年の試験制度改正時に、こっそり「屋外施設」の記述がなくなり、変わって「その他の施設」となりました。

 

□その他の施設は、ピロティ下部も含む

その「その他の施設」ですが、ピロティ下部の面積も屋外施設面積にカウントすることになりました。そもそもピロティを屋外施設面積としてカウントできないような考え方も実務から言うと試験用のローカルルールなんです。

なので、より実務に近いような面積計算ということで考え出されたであろうものがこの「その他の施設」です。

 

□それがまたこっそりh29から「屋外施設」に変更になった。

誰の物言いがついたのかもわかりませんが、それがh29からまた「屋外施設」となり、「この課題の床面積の算定においては、ピロティ、塔屋、バルコニー及び屋外階
段は、床面積に算入しないものとする。なお、ピロティ等を屋内的用途に供す
るもの(娯楽スペース、設備スペース、駐車場等)については、床面積に算入す
るものとする。」となりました。

 

□入ってんの、入ってないの?

つまりピロティについては、屋内的用途で使う場合のみ、建築の床面積にいれなさい。となり、屋内的用途としては、娯楽スペース、設備スペース、駐車場など、があげられています。

では、駐車場面積とかどこなのか。

1)2.5mx5.0の駐車スペースのみ

2)ピロティとして使われている駐車場スパン(7mx7m)まで

3)ピロティ部分となっている駐車場車道までを含む

さて、どれでしょう。


さらに建築基準法施行令 第1章 総則 

(用語の定義)第2条

「四 延べ面積 建築物の各階の床面積の合計による。ただし、法第52条第1項に規定する延べ面積(建築物の容積率の最低限度に関する規制に係る当該容積率の算定の基礎となる延べ面積を除く。)には、次に掲げる建築物の部分の床面積を算入しない。

イ 自動車車庫その他専ら自動車又は自転車の停留又は駐車のための施設(誘導車路、操作場所及び乗降場を含む。)の用途に供する部分(第3項第一号及び第137条の8において「自動車車庫等部分」という。) 

※駐車場、駐輪場の緩和:法第52条(容積率)などの計算に用いる延べ面積の算定の場合、駐車場、駐輪場等の施設の床面積は、延べ面積(敷地内に2以上の建築物がある場合は各建築物の床面積の合計)の1/5を限度として算入しない。

とあります。

 

うーん。そしてh30。これは又続けます。